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2010年10月9日土曜日

カシミア

パーソナルレッスンにいらしてくださった方々に、冬のワードローブとして、
カシミアのニットをお勧めすると、みなさん、「ええーっ」と言います。
この「ええーっ」は、カシミア嫌いの「ええーっ」でなく、
カシミアが高いがための「ええーっ」だと思います。
たしかに、カシミアのニットは高いです。
けれども、カシミアほど、大人の女性にふさわしい素材はないのではないかと、私は思います。
肌触りやつやなど、ほかのウール素材より、一歩も二歩も抜きん出ている素材です。
ほかのウール素材と同様、カシミアにもランクがあり、値段もさまざまです。
でも、ここで注意していただきたいのは、値段が高いからいいというわけではないということ。
同様に、値段が安いから悪いというわけでもないのです。
前にも説明しましたが、アパレルの複雑な流通がその原因です。
いつだったか、有名デパートのカシミアが、実は偽物だったという事件がありました。
まさに、あれはアパレルの流通の問題点を象徴している事件だと思います。
では、どうすればいいか。
前から言っているように、まずはいい素材を知っておくこと。
だけれども、これを読んでいる方には、近くにデパートもアウトレットもないし、
いい素材なんて、わかんないわよ、きーっとなっている方もいらっしゃると思います。
ですので、つぎのヒント。
問題は複雑な流通にあります。
ですから、なるべく中間の流通をはぶいた商品ほど、安く、品質が高いわけです。
おすすめなのは、
・直接買いつけをうたっているもの。
・デパートだったら、オリジナル商品。
・通販などの、店舗を持たないブランドのオリジナル、または直接買い付けた商品。
とにかく、中間の商社をはぶいてしまっているもののほうが、値段は安く、品質は高いです。
内部を知ってしまえば、あの有名ブランドのニットより、こちらの有名ファストファッションのニットの品質のほうがいいなんて、そんなこと、ざらにある世界なのです。
今年の冬はぜひ、こういった知恵をいかして、カシミアニットに身を包んでください。
一度着てしまったら、もうほかのものは着られませんから。